京都は民泊申請に後ろ向き?
@スタバより…
少し前、あるお客様から、聞いた話です。
「民泊の申請してる人って、あまり無いって聞くやん?」
「って聞きますね。やっはり、めんどくさいというか、役所の人間を相手にしますからね」
「俺もそう思っててん。申請の要項を読むと、小難しいことがが書いてあるし。理解するだけも大変。」
「そうですよね。どの条例や法令もそうですけど、それが申請を増やさないように、足を引張てるんでしょうね。」
「賃貸って、そんな儲かるもんちゃうし、何か考えていかんとなぁ。」
このオーナーは、いわゆるサラリーマン大家さんではなく、本業はご自身でビジネスをされている方です。
個人的な感覚ですが、地主オーナーではなく、元々ビジネスをやって賃貸物件を購入された方、賃貸事業以外にビジネスをお持ちの方は、やはり新しいものへの興味や広い視野をお持ちです。
賃貸経営は安定事業ですが、大きく跳ねない、売上の上限が見えている。
まぁ、人によっては変化がないので、飽きやすいと言いますか…
「ほんで、京都市の担当者に直接会って、いろいろ聞いてみてん。
そしたら、うちのような状況やと京都市としては、実はドンドン申請して欲しいタイプなんやって」
このオーナーは、ご所有の賃貸マンションの中に、ご自宅部分もあります。
つまり、物件内に管理者がいる。何かあっても、すぐに対応ができる。
こんなタイプで賃貸経営をされている場合は、ぜひ、京都市としてもやって欲しいのだとか。
「なんでなんですか?」
と聞いてみたら、理由が明確でした。
あなたもご存知の通り、京都は違法民泊・違法ゲストハウスのメッカです。
この違法物件で、よくあるトラブルが、近隣との音や臭い、元々貸してはダメなところなどが挙げられます。
で、この状況に悩まれる方は、どこに苦情を入れるかわかりますか?
それは、京都市なんです。
つまり、京都市としては、この苦情は受けたくない。
受けても、なんともしがたい。まぁ、彼らの業務ではないですしね。
合法の範囲で、この負担を減らせる業者は、ウェルカムなんです。
今回のケースだと、それがドンピシャ。
もし宿泊者が原因で苦情が入った場合、一緒の建物に住んでいるオーナーが、すぐ対応してくれます。
そもそも、苦情がでにくい。
先ほどの民泊をされているオーナーですが、運営はどうなっているかと言いますと、ご自身が直接されているワケではありません。
そう、宿泊者の集客や管理のことです。
集客に関しては、Airbnb(いわゆるエアビ)で対応。
管理は、ゲストハウスや民泊向けの管理会社があり、そこに委託されています。
最初に消防法に対応する新たな設備投資や、室内のアメニティをはじめ、初期投資はかかっています。
そんな初期投資がかかっていても、通常の賃貸より収益が上がるのが、民泊の妙味。
そんな高額をチャージされているワケではありません。
民泊やゲストハウスと言うと、なんか雑に扱われそう…、汚されそう…と聞こえてきますが、その対策にも秘密の対処法があります。
とここまで言いながら、私は、「ぜひ民泊しよう!」と訴えているのではありません。
民泊は、まだ法整備が追いついていないところも多く、まだまだ担当者によって手探りが多い分野です。
これからも行政の対応は、どんどん変化していくでしょう。
何をリスクと指すか?はありますが、どんな事業も常にリスクと背中合わせです。
ただ、それも全て分かった上で、ファーストペンギンといいますか、その果敢な精神で行動された方だけが、先行者利益を受けられるのだろうと思います。
今と同じ賃貸経営スタイルに戻し、入居室が下がってきても、何かしら打開策を打ち出し、実行されるでしょう。
結果、満室経営を継続されると思います。
今回は、そのうような方に、直接お会いした気がしました。
民泊、ぜひ、成功して頂きたいです。
事業を、攻めるか?守るか?
それは、あなた次第です。
ー岸下 大輔