古家の活用で
@事務所にて
全国賃貸住宅新聞という業界紙があります。
もしかすると、あなたもご存知かもしれませんね。
私の情報源の1つでもあります。
その紙面の中で、古家活用in関西というコーナーが、掲載されていました。
全国的にも、空き家問題が取り沙汰されていますが、今回は、その問題に対して、関西のオーナーがどんなことをやっているのか?といった事例紹介になっていました。
総務省が5年ごとに発表している住宅・土地統計調査によると、2013年には全国の空き家が、13.5%を超えたと記載されています。
実に、7軒に1軒が空きという計算。
実は、その空き家率。
全国の空き家率より大阪の空き家率の方が、上回っているんです。
その空き家率、2013年で14.8%。
全国も、大阪をはじめ関西圏でも、この空き家率は回を増すごとに増加傾向です。
その空き家を、最近よくいうように、売却しスクラップ&ビルドで綺麗に新しいく!っていうのも一つ。
改修を施し、再生をさせるのも一つ。
建替と再生、どちらも様々検討しなければなりません。
個人的にも、物件の状態にもよりますが、どちらでも正解だと思います。
さて、この紙面のコーナーで、『風呂なし』物件でも満室稼働、という見出しに目を奪われました。
その内容を読んでいくと、着眼点が素晴らしいと思いました。
物件は、木造2階建てで、1階は倉庫。
2階は住居だそうです。
そのオーナーは、祖母が部屋の掃除をする姿を幼いときに見ていたらしく、思い出も愛着もある物件でした。
ただ、すでに雨漏りなどの老朽化も進み、廃墟同然だったようです。
中には、スクラップ&ビルドって方法もありますが、そのオーナーは解体をせずに、再生する方法を選ばれました。
とはいえこの物件、風呂やトイレなどの水回りが無かったのです。
そこで考えられたのが、建物の用途を、住居から事務所仕様に変更されました。
ここで素晴らしいと思ったのが、このオーナーは風呂なし物件の欠点を、逆手に取って、それを活用したこと。
この逆転の発想が素晴らしい。
また、もっと素晴らしいのが、それを実行に移したこと。
その結果、改修を実施してからの3年を経過していますが、満室で稼働中。
しかも、入居者同士の交流も盛んだといいます。
こういった、今まであったものを変更し、別の収益の道を探し、それを引き寄せる。
いい換えれば、改革のような話ですが、こういった視点は、今後もっと大事になるのではないでしょうか?
人口は着実に減ってきてます。
でも、入管法改正も閣議決定されたので、日本人以外の人口が増え、日本に住む居住人口は増えるかも知れませんが(汗。
それはそれとして。
ただ、明日から一気に増える訳ではありません。
「内見者が外人ってだけで、尻込みする」って話は、よく聞く話です。
そんな状態なら、人が増えても、受け入れが難しいかも知れませんね。
となると、やはり、人口減少に備えていかないと。
物件は、日々古くなってしまいます。
しかし、情報収集に没頭するあまり、情報の波に溺れないようにしてくださいね。
溺れると行動や実行が出来なくなってしまいますよ。
あなたは、この人口減少に対して、何をしますか?
―岸下 大輔