おとり広告
@自宅にて、鼻水を垂らしながら…
「おとり広告」っていう名前そのものが、何か悪そうな雰囲気が漂ってませんか?
ネーミングには、人が受ける印象を大きく左右させる力があります。
でも、この「おとり広告」は、それくらいダメなものという印象が、強烈にあった方がいいでしょうね。
あなたは、賃貸業界でよくある「おとり広告」ってご存知ですか?
これは、どちらかというと、オーナー側云々ではなくて、部屋探しをしている人を集める側の話。
「おとり広告」というのは、新築!、駅近!、格安!、日当たり良好!、期間限定〇〇付き!など、魅力のある言葉が募集広告に載っているにも関わらず、実際に問い合わせをすると、その部屋はすでに既に契約済みになっている、というもの。
この広告、厄介なことに、実在する物件を紹介しているところ。
実際に、ある物件の話なんです。
架空の物件とかではないんですよ。
もしかすると、あなたの物件も、そのような用途で使われているかもしれません。
なぜ?こんなことをするのかと言えば、それは各社の自社サイトもしくは、店舗に来店させる。
つまり、呼び込むための手段として使われます。
いい方を変えると、部屋探しの人を騙して、自社サイトや来店をさせることに繋がる。
そして、実際に来店をするとその部屋はすでに契約をされていたり、空き部屋が無いので、他の物件を勧められ、結局そっちで契約をしてもらう。
この流れ、部屋探しをしてる方にとってみれば、あまり気持ちの良い話ではありません。
こういった物件を掲載しているインターネットサイトを一掃しよう!という動きがあります。
でないと、クリーンな業界にはなっていかないからです。
今の時代、様々な意味で、クリーンが求められます。
このサイトから締め出すという対策は、首都圏不動産公正取引協議会が2017年1月から始めており、九州でも今年8月からスタート。
このまま、全国的な動きになるでしょうね。
もちろん、この近畿圏でもやっていますし、京都の業者も処分されています。
昨年、大手不動産情報サイトでは、京都でも54件もあったと報告もされています。
サイト側の監視も、厳しくなっていきています。
だってサイトそのものの信頼性が、ぐんと落ちますから。
真面目にやってる、他の不動産会社が馬鹿をみる。
景品表示法という法律にも抵触しますからね。
立派に法律違反です。
もちろん中には、意図的にやったものではないものも、含まれるでしょう。
例えば、対応する事務員が少ないなか、一気に入退去が重なり、他の事務作業に忙殺される。
するとそのまま掲載サイトから削除することを忘れてしまって…何てことも。
ただし意図的なのかそうでないのか、正直、他の誰にもわからないところ。
基本的にはそういうところも、判断がつかないので、一律に流通サイトなどに一定期間、情報が流せなくなるなど、対処はされていくようです。
そんなことしなくても、自らの物件を少しでも良くしようと、競争力をつけていこうと、頑張っているあなたや、それを手伝う私にとって、何だか残念な話です。
そんな事をしなくても、入居希望が殺到するような物件づくりをしていかないと。
あなたは、このおとり広告、どう思いますか?
―岸下 大輔
PS
一気に冬将軍が来たかのような、冷え込みが始まっています。
岸下も、少し鼻水が…。
年末に向け、忙しくなる、この時期。
お体を、ご自愛くださいね。