産廃業者から、こんな声が
@事務所にて
産業廃棄物。
一般のゴミとは違って、ウチの場合、例えばクロスやCF、解体をした時に発生するガラなど、すべて産業廃棄物として処分します。
産業廃棄物は、一般のゴミより、処分費用が高い。
受け入れてから分別を行い、さらに、各種別の処分業者に持ち込まれます。
その先は、焼却処分や埋め立て、リサイクルなどに分かれていきます。
以前、ウチが産業廃棄物の回収を依頼していた業者が、ウチのような1次受けからは、産業廃棄物の処分費として請求してきて、その先には一般ゴミとして処分している会社がありました。
先ほども書いた通り、産業廃棄物は一般ゴミに比べ、処分費が高い。
その『利鞘(りざや)』は、当然、不当なもの。
その不当な行為が発覚し、代表者が逮捕されていました。
利鞘の稼ぎ方が、違うやろ…。
と、その話しは置いておいて。
先日、産業廃棄物の持ち込みをした職人から、こんな報告がありました。
ウチでは、産業廃棄物の処分を職人に委託したり、ウチで持ち込んだり。
もちろん、産業廃棄物のマニフェストは、保管しています。
その産業廃棄物。
最近、特に持ち込みにくくなっているものがあります。
その時も、一旦は持ち込みを拒否されそうになって、再度、確認をしてもらって、
「今日は大丈夫みたいです。」
と言われ、処分までできました。
その話しを聞いた時、思わず「ウソやん?! マジで?!」と言ったほど。
それは、何かと言えば、「木材」の処分です。
木材って、燃やせるやん…。
とは、浅はかな考えなのでしょうけど。
実際に、1次受け以降の受入先が、パンクしているようです。
原因は何かといえば、大きく2種類。
一つは、今年の地震・台風で倒れた樹木の処分です。
先日も、藪を所有されているオーナーと話した際、
「今年は台風の後、藪の伐採費用で、結構掛かった。来年も続くと思うと、ゾッとする。」
と。
他のご友人で、同じく藪を所有されている方も、同じような話をされていたようです。
大手筋通りから桃山南口へ抜ける、明治天皇の伏見桃山陵の側道を通っても、未だに倒木したまま置いてある木々を見て、こういうところって、まだあるんやろうなって思います。
敷地に余裕があり、道路や電線に越境しないところでの倒木ならいいですが、そうでないなら、伐採などをしなければなりません。
費用は、その所有者持ち。
もう一つは、最近のスクラップ&ビルドの建て替え。
もしくは、躯体だけ残しての大型改修が、流行ってきているからです。
そう思って、街中に視線を送って見てください。
足場を掛けて、解体をしている建物って、結構あることに気づきますよ。
最近は、解体屋も活況です。
高度経済成長のときに建築されて建物が、一巡して、かなりの経年劣化状態となっています。
少しまで、それを残すような市場の動きもあったのですが、昨今は、スクラップ&ビルドが主流になってきています。
新築への建替や、改修での延命か。
今後の運用方法などの背景によって判断は異なりますが、どちらにしても、準備もしつつ、速やかに判断していかないといけないのは確かでしょう。
本当は、できるだけ、後回しにしたいことでしょうけど…。
それにしても、「木材」が持ち込めないのはイタイ。
ある程度の量は、一時的に倉庫に保管が出来はしますが。
どうなっていくんだろうか、建築業界。
と、その周辺産業。
でも、このスクラップ&ビルドの流れは、どんどん加速していくでしょう。
―岸下 大輔