入居者の想定、できてますか?
@コメダ珈琲にて
私は常々、リノベーションなどの改修の提案をする時、必ず想定するものがあります。
それは、オーナーとの話し合いで決める時もあれば、こちらのインスピレーションで決めることもあります。
オーナーとの話やインスピレーションを元に、特に間取り変更伴う工事やクロスなどにアクセントを使うときは、その想定通りに沿って考えていきます。
その想定とは、どういうことかといえば…
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どういうことかといえば、
- どんな人に入居してほしいのか?
- どんな人をターゲットにするのか?
- その人は、単身者なのか家族持ちなのか?
- 新婚なのか、子供がいて、ある程度の年齢になってきているのか?
などということから絞り込んでいきます。
例えば、東山区の少し広めの1LDKがあるとします。
家賃は、9万円。家賃相場も9万円。
でもここに、リノベーションをかけて、10万円以上の家賃にしたい。
そこで、どういう想定をするのか?
例えば、年齢は30歳。
エリア的に電車やバスは混み合う場所で、通勤も公共手段を使っている。
移動は、もっぱらオシャレな自転車。
車の所有はせず。
収入は、450〜500万円。
彼女がいて、週末は自宅デートが多く、その際に、よく一緒に料理をする。
でも、結婚は考えおらず、しばらくは独り身のつもり。
といったように、事細かに決めていきます。
で、その細かな想定に沿って、その人が住みたくなるような部屋に、どんどん仕上げていきます
「そんな細かい想定にすると、入居が決まりにくいだろう。」
と思いますよね?
かくいう私も、以前はそう思ってました。
しかし今は、考え方が違うというか、戦略の内容が違うと考えます。
その他大勢に、紛れてしまうような物件で、それでも入居が決まるような物件であれば、至ってシンプルに、何をどう使うのもスタンダードや量産のもので仕上げてしまえば、特に問題はないでしょう。
シンプルに原状回復ベースのみでOKかと。
しかし、近隣のライバルがかなり個性的で、自分の物件が埋もれてる。
そこから、なかなか陽の目を見ない…。
そういう時はやはり、戦略転換です。
それも可能であれば、小手先の事ではなくて、全体的な転換が必要です。
その転換というのが、このような細かい想定をすること。
そして、その想定に沿って、内容を詰めていきます。
「だから、そんなに細くすると、決まりにくいんじゃないの?」
思いますよね? でも考えてみて下さい。
もし私が、あなたのことを呼び止める時、なんて呼ぶと思いますか?
それは、あなたの個人名であったり、お会いしてるときの呼び名であったりしませんか?
多くの場合、あなたと同姓同名、しかも年齢も全く一緒という方が、いつもの生活圏内にいらっしゃいますか?
もし、いらっしゃるとすれば、それはなかなかのレアケースではないでしょうか。
何が言いたいかというと、あなた自身が、ご自身の名前を認識していて、それを呼ばれると反応する。
つまり、「こういう部屋を探している」という方に、「こういう部屋がここにある」と声かけをする。
「こういう部屋を探してる方」にとって、その声は、その他大勢の中でも、必ず耳に届きます。
そう、あなたが大勢の中で、私からの呼びかけに振り向くように。
ですので、それがレアケースであればあるほど、ピタっとハマると早い。
相手から見つけてもらえる、という感覚でしょうか。
こういう意味からも、入居者の想定をして、しっかり決めておくことが大切です。
あなたの物件は、明確になっていますか?
―岸下 大輔