そんなちょっとで!
@移動の車内にて
「これぐらいのことで、そんな問題?」
先日、そんな事を、あるお客様から言われました。
外壁を見ながら、物件の現地立ち会いをしていたときのこと。
岸下「脅したいとかじゃなくて(汗)、いやいや、このクラック結構やばいですよ」
T様「何がやばいの? 確かにクラックは入ってるけど、全然大丈夫そうやん」
そうなんです。そのクラックは、パっと見はどーもなさそう。
でも、そのクラックがちょっと気になったんです。
この建築に関する仕事を長くやっているからか、元々変なところに気がついてしまう性分なのかわかりません。
でも、時折働く変な勘。
ふと何気なく気になったんですよ。
そのクラックの入り方、そのクラックの周りの黒ずみ方が。
で、持ち合わせていたので、打診検査をやってみると、やっぱり…。
そのクラック付近のモルタルが浮いている。
クラックそのものは、そんなに太くありません。
でも、これが基礎の場合、「構造クラック」と呼ばれ補修対象となるのは、わずか幅0.3mm以上、深さ4mm以上に該当します。
それくらい、クラックは慎重に考えるべきものなのです。
その物件、打診検査をかけると、結構な範囲で浮いてしまっていることがわかりました。
このまま放って置くと、雨水が浸透し、最終はこの部分が割れて落ちてしまいます。
雨水の厄介なところは、こういった細かいところにも水が入っていて、裏側を剥離させることにあります。
剥離を起こした外壁材は、全く強度がありません。
ちょっとした地震でも、そこがきっかけになって、割れることがあります。
外壁材は、そのものに重量があるため、剥離してしまった場合、その外壁の荷重がもろに掛かります。
そんな状態のところになので、多少の揺れでも、掛かる負担が大きい。
つい先日の大阪北部地震で、この京都でも外壁が落ちている家や、物件がありました。
所有者は、まさか外壁が落ちるとは、思いもしなかったでしょうね。
原因は、先ほどから出ている、クラックなどから雨水の侵入し剥離させたこと。
この剥離、ほとんどの場合、初期段階ではパっと見では判断がつかないこと。
よく見ている方でも、目視だけだと見慣れていき、判断できないケースもあります。
このようにならないために、やはり日常点検や検査が必要です。
それも、建物のプロ。詳しい人に依頼することが大切です。
ウチでも、有料で定期検査を請けている物件もあります。
(ただ、足場が組めない分、外部に関しては、脚立で届く範囲までですが)
あなたの物件は、お金を産んでくれる金のガチョウです。
たくさんお金を産み出すガチョウか、あまり産み出さないボロボロのガチョウか、お金を産み出すどころか、お金をたくさん注ぎ込むだけのガチョウになるかは、あなた次第です。
インパクトの大きな工事を、少しでも抑え、建物への負担も少なく、転売時に強くするには、やはり定期的なことを実行するのは、とても有効です。
あなたは、たくさんのお金を産み出すガチョウにするために、どんなことをされていますか? また、やっていきたいですか?
話は全く変わりますが、実は今回の記事は、音声入力アプリでつくっています。
まず音声で、おおかたを入力。
その後の編集は、パソコンでやってみました。
めっちゃ、便利!
私みたいに、様々執筆する人は、結構いけますよ。
ちなみ、私が記事などを書くことについて、教えてもらった方から言われたことがあります。
それは、書くときは、書くことに専念する。打ち間違っても無視して、書き続ける。
で、あとから編集をします。
この書くと編集は、全く別行動なのだとか。
でも、確かに、このやり方で書くと、書く速度が上がりました。
ご参考までに。
ー岸下 大輔