材料も値上りします

@自宅より

 

 

内装材メーカーのサンゲツやリリカラが、軒並み、定価の改定をプレスリリースしています。

 

およそ、現状から15%〜20%程度をされています。

定価もそうですが、厄介なのが、それ以外にあります。

 

朝日新聞より参照

壁紙国内最大手のサンゲツは10月1日から壁紙の全商品の卸売価格を15~20%引き上げる。値上げは約4年ぶり。床材やカーテンの全商品も15~20%値上げする。原油などの市況上昇で原材料価格が上がっているほか、物流費も増えており、自社のコスト削減だけで吸収するのは困難と判断した。

サンゲツは壁紙で約5割、塩ビ系の床材で4割のシェアを持つ。内装工事業者などに出荷する卸売価格を引き上げる

 

うちのような工事会社、工務店、職人さんなどには、定価からナンボか割り引く、「掛け率」というのがあります。

 

変な話、定価より、この掛け率の方が大事なときがあります。

 

定価が高くても、掛け率がひくければ、仕入れが安くなります。

例えば、定価が100万円。掛け率が50%としましょう。

入り値は、50万円となります。

 

しかし、定価が低くても、掛け率が高いとケースがあります。

先ほどの例で、定価が65万円。掛け率が85%だったとしたら、入り値は55.25万円となります。

 

定価が35万円も安いのに、原価が5万円以上の高い。

 

その掛け率。

うちが多く仕入れるメーカーから、正式なプレスリリースがない…

 

この定価アップや掛け率の変更は、今後も続くと思います。

 

どちらかといえば、価格が上昇する方向です。

安くなるのは、難しいでしょうね。

 

たくさん作って、安くする!は、もう過去の話になってきています。

材料を製造するメーカーも、たくさん売れないことはわかっていますから。

 

例えば、住宅関連の資材や材料。

 

新築住宅(マンション含む)の着工戸数は、年々下落しています。

人口が減っているのですから、まあ、当然の流れですよね。

 

実際に、分譲マンションや分譲住宅は、売れ残ることは多々あります。

中古物件なら、売りに出して、なかなか買い手がつかないことは、ざらにあります。

 

それでも、過剰に住宅を供給している状態です。

 

「中古のリフォームがあるやん」って言いますけど、リフォームは新築ほど、材料や建材を使いません。

また、多くの現場でエコや再利用が重視されてきてます。

 

私でも、コストを下げてリフォームする場合は、現状のまま使えるものは使います。

 

そういう意味で、メーカーは先の見通しを考え、大量生産で価格を安くする方法からの脱却を考えています。

 

そうなると、プレミアに近い状態も起こります。

 

いわゆる、欠品が続き、そのものの売買価格が上がります。

 

問屋や商社などの仕入れる側も、苦労して探して仕入れ、今までと同じ金額でしか売れないなら、探してこないでしょう。

 

今はネットで内装材を買うこともできますが、いかんせん、どこから仕入れたのか怪しいものがあることも事実です。

どちらかといえば、商品に責任を持たせ、販売した側は売り切ってしまう、というスタンス。

 

欠品や破損等があった場合、対応してくれないことがあったり、対応してくれても最終的に別途費用が掛かっていたり。

 

このコスト問題は、もっと顕著になると思います。

 

職人手間も上がってきています。

 

職人は、それこそ人でがいない。

確保ができない。

確保ができても、昔の職人さんしか捕まらない。

年齢もあり、作業時間が伸び、工数も掛かる。

 

結局、その分、価格に転嫁せざるを得ない状態です。

 

そこにのし掛かる、各種保険や法律の改正にともなう、様々なみえない諸経費の積み重ね。

 

工務店の場合、現場監督の求人にも苦労しています。

現場監督は、今は引く手あまた状態になっています。

 

もちろん、求人市場が高騰しているので、給与も上げざるを得ない状態。

もともと、現場監督の給与が良くなかったにもありますが(汗

 

つまり、人件費も全てが高騰しているということです。

 

その中でも、度を超えて「安くやります!」ってところが、さらに怪しく見えてきますが…

 

 

うちとしても、「なるべくご利用いただき易い価格に」と日々努めておりますが、材料費・配送料・人件費・諸々の諸経費の高騰の波が、非常に押し寄せてきています。

 

そして、この波は、どの業界、どの会社においても同じだと思います。

 

賃貸経営は、守りの事業と言われています。

「入ってくるのが同じなので、いかに出さないようにするか?」

 

そのあなたの持っている事業イメージを、ほかの事業のような

「いかに、入ってくるのを増やすか?」

に変革する必要があります。

 

でないと、今までと同じやり方で運営しても、出ていくのが多くなり、収支バランスが崩れます。

 

もし仮に、出ていくのが抑えられたとして、そのメンテナンス等に掛かった内容が、以前と同じことはありません。

 

内容の質というか、グレードを下げている。

または、手抜きの可能性もあります。

 

職人たちは、手を抜くのがうまいですから。

 

 

では、あなたは、どうやって、入ってくるのを増やしますか?

 

 

それでは、また明日。

 

 

PS

値上げに対抗するキャンペーンを、色々と考えてます。

決まれば、お伝えしますね。

 

 

 

ー岸下 大輔