@ふらっと立ち寄ったカフェにて

 

 

あるオーナーから、こんなご相談を受けました。

 

その話を聞くと、そのオーナーのご親戚が亡くなられたんです。

 

その亡くなられた場所がマンション。

しかも、そのマンションは、賃貸で借りていたというのです。

 

残された遺族としては、できる限りのことをして、オーナーにお返ししたいとお考えです。

同じ賃貸業をやっている身として、気持ちもよくわかるんでしょう。

 

 

そこで、遺品整理や特殊清掃の手配など、ご自身なりにかなりのテンポで対応したというのです。

 

そして、その特殊清掃も終わり、最後の内装工事を「お前のところでやってくれ」という話なんです。

 

その話を聞いて、開口一番に私が言った事は、

「絶対にケチがつくから、ウチに発注するのは、やめたほうがいいです」

ということでした。

 

仮に、相手から出てきた見積りが、すごく高かったとしても、です。

「そこは、変に『ここもウチでやりますから』とやってしまう行為ではないと思います。」

そうお伝えしました。

 

そもそも、この時点でも、ケチがついてる可能性があるのに。

 

別視点からいえば、

『向こうの業者って、ちゃんとやってくれんの?』

と思っていますよ。

最初から、不信でのスタート。

言うなれば、マイナススタート。

 

この逆パターンが、実際にありました。

 

部屋で入居者が亡くなって、その遺族が清掃業者を手配したのです。

その業者が、清掃作業をやっている場面を観察。

そして、亡くなった場所が洋室だったので、そこを重点的に行い、浴室が後回しに。

そこにも荷物を入れて、しばし放置されることに。

この放置期間があったから、結構、臭いが残りました。

 

その臭い残り、作業している場面、特殊清掃といっても除菌作業しかしないことなど、いろいろ目につき。

 

結局は気に入らない。

 

で、「様々、揉める」ということに。

 

 

もちろん、残された遺族としては、やれることはやってあげたい。

でも、その上で多少なりとも費用が少なくなるのであれば、それに越したことはないでしょう。

 

また、こちらとしても、同じ費用を出すなら、知ってるところの方がいいし。

しかもそれが、ちゃんとした工事をするところなら、なお一層気持ちよく、費用も払えますよね。

 

とはいえ、やはりこういった流れでの工事は、どれだけちゃんとやっていても、何かしらケチがつくんですよ。

しかも、結構な確率で。

 

もちろんこちらも、いつも以上に、誠意を込めてやるんですよ。

でも、でも、なんです。

 

ケチをつけようと思えば、どんなことだって、ケチになりますから。

 

例えば、

「こんな仕様の工事になる、と言っていなかった」

「工事期間が長すぎ」

 

逆に

「手を抜いて、工事期間が短すぎ」

「この工事が原因で、入居が決まらなかった」

「そもそも、物件価値が下がった」など。

 

ケチがつき始めれば、本当にキリが無い。

 

そのケチを、自らつけられに行くようなものです。

これは、ウチだけの考えではなくて、他の工事会社さんでも、同じような考えだと思いますよ。

 

そのオーナーが懇意にしてる工事会社が対応しても、ケチがつくときはつきますから。

 

 

亡くなった方のお気持ちを考えると、なんとも悲しい気持ちなりますけどね。

 

いずれにしても、スムーズにいかないことが多い案件だと思います。

ですから、なるべくそのオーナーの望むやり方、方法、業者でやる方が、スムーズにいくと思いますよ。

 

 

 

―岸下 大輔