@事務所より

 

 

今日会っていた、お客さま。

 

年齢が、70歳手前あたり。奥さまはご健在で、息子さまが2人、娘さまが1人。

三人とも結婚し、所帯をお持ちです。

 

そのうち一人の息子さまが、そのお客さまの本業である商売を、引き継いでいます。

 

収益物件も、もともと先代がお持ちだったこともあり、引き継いだ場所や資産整理の中で、1つを売却し、新たに取得された場所など、様々お持ちです。

 

その方とのワンシーン。

 

「今まで不動産は新築もやってきたし、買い替えの整理もやってきたわ。

○○ってお店知ってる?あそこは、元々、ウチが持ってたとこやわ。

売ったときに、だいぶ儲かった。

たぶん、本業よりもこっちの方が好きやねん。」

 

不動産に関して、なかなかのやり手。

 

で、興味があったので、ちょっと聞いてみました。

「これから先の不動産は、どのようにお考えですか?

例えば、各物件の出口戦略とか。」

 

税理士さんに、全体資産の中から、相続税対策や、今の本業の収益を様々計算されたり、

また、不動産鑑定士さんにも、算出してもらったことがあるのだとか。

 

その方が言うのです。

 

「出口戦略って大事やと思うけど、やっぱり気持ちというか情というか…そんなのが入ったり。

管理会社に任せてるから、入居者とは特に顔を合わせないけど、入居者に感情移入もするしなぁ」

と。

 

そして、

「この年になると、若いころのように、儲けたろう!という気持ちも薄らいできたわ。

確かに、子供たちの迷惑にならないようには、しておかないとダメ。」

 

実は、このお客さま。ご自身が相続の際、先代が相続対策を適当?にされていたようで、かなりご苦労されています。

 

「でも本業は、もう任せたから、静観って感じやわ」

 

そうなんです。

 

不動産をされている方で、別で本業をお持ちの方は、本業の業種・業界にはあまり熱がなく、不動産の方に熱をあげている方が多い感じがします。

 

特に年齢的にも、経済が一気に上がってきたときに乗って商売をし、業界も拡大してきたので、今の閉鎖感のある業界では、何とも言えない気持ちになるのでしょう。

 

 

ネットで、「不動産 出口」「収益物件 出口」など検索すると、まぁたくさん出てきます。

 

基本的には、不動産は売却金額を確定させ、全体収益から様々掛かった費用を全部差し引き、そこではじめて、どれくらい儲かったのか?ウハウハだったのか?あまり…だったのか?がわかります。

 

それまでは、あまりわからないのが、本当のところです。

 

不動産は、土地の取得からだと、土地とその取得税。

そこに、建築・新築なら、新築の工事費用・退去時の原状回復の費用・維持メンテナンスの費用。

ほかに大きなものでは、土地や建物の税金に、火災保険などの保険、源泉所得税など。

 

で、これを10年20年と所有し、いざ、売却へ。

 

売却価格は、こっちがこの価格で売れる!と思っていても、実はそのときの情勢にも左右されます。

例えば、今のように、融資がつきにくい場合、売り手は早く高く売りたくとも、買い手が買うことができない。

結果、価格を下げていくしかない、とか。

 

昨今の不動産バブルは、いつでも続くわけではありません。

 

もし、売却しなくとも、解体までするなら、そこに解体費用がオンされます。

 

それで出てきたのが、最終の収益。

そして、長期間の保有してきた気苦労と、楽しい思い出です。

 

 

でも、先ほどのお客さま。

もしかすると、年齢的なことや資産背景があるかもしれませんが、出口は、そこまで儲けを重視しなくもいいや…という話を聞いていると、ネットや書籍では、どーこーという情報がありますが、そこは人間。

長期で保有すれば、また違った感じになるんだろうなと思いました。

 

私は賃貸コンサルタントとして、少しでも収益増につながる、可能性のある取り組みをお伝えしますが、それは、必ずしも正解ではないだとうと思いました。

 

もちろん、現状やその先に見合った、セオリー通りに、出口戦略を描くことも一つ。

 

なんだか、改めて、いろいろ考えさせられました。

 

 

とはいえ、出口戦略を考えることは、とても重要ですよ。

 

あなたは、どんな出口戦略をお考えですか?

 

 

ー岸下 大輔